2005年 08月 03日
ここ十年来夏でも冬でもワークブーツを履いている。初めて買ったのは15年位前になる、red wingのショートの茶色のものだ。 今までに3回程底を張り替えたが、上の部分はまだまだ健在だ。大事に履けば一生もつかもしれない。 次に買ったのが、12年位前になるだろうセダークレストのロングの黒エナメル仕上げだった。 この靴は最初、鬼の様に堅くとても履きヅライ靴だった。しかしとても気にいって履き倒した。 多分最初の短靴の10倍位は履いているだろう。 今はとても柔らかく足にぴったりあっている。これは3、4回、底を張り替えただろう。 5年前に同じ黒のエナメルの靴を買いに渋谷の店を訪れた。あれは限定でその時期だけ作ったものだと言われ、しかたなく黒のロングで底は黒くて堅いタイプを買った。履きこむと、これもとても気に入り、 かなり履いている。底もまだ大丈夫そうだ。 先日また同じものを買うつもりで、吉祥寺のお店に行ってみた。 今回は黒と茶色を一足ずつ買うつもりだった。お店に入ったらセールをやっていて、これと同じ靴はないかと思い、見回すとどうも見当たらない。お店の人に訪ねると生産中止になったそうだ。仕方なくそれに近いデザインのもので自分のサイズを頼んだら、もう在庫は無いという事だった。 『もうセダークレストは、ワークブーツを作らない事になりました』と言われショックを受けた。 初めてRed wingを買ってとても気に入り、その後セダークレストに移行したひとつの理由は、価格だった。レッドウイングは3万幾らかだったがセダークレストはその半額だった。私の感覚だが縫製も変わらないし革のタフさもデザインもほとんど変わらない。 明らかに違うのは、認知度、ブランド力だろうか。 レッドウイングとセダークレストを履き続けた今、私に言えるのは、 もし今同じ値段で売っていたら、私は間違いなくセダークレストを買うだろうということだ。 自分自身に愛着があるからそう思うのかもしれないが、 なぜ品質他も良く、低価格なのに売れなかったのだろうか。 Red wingと同じ会社で販売しているから、セダークレストのワークブーツはなくなるのか? 私には、理由は判らないが安くて良いものでも消えてしまうという事だけはわかった。 ものを作る立場として考えさせられる一日だった。 その日はしかたなくお店の地下にあるRed wingでワークブーツを1足購入した。 写真は左から15年 / 12年 / 5年 / 1週間モノ
by ippomm
| 2005-08-03 15:00
| ■ 無相創
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